気包紙と特色箔の180度回転トライアル Report

加工:有限会社コスモテック blog http://blog.livedoor.jp/cosmotech_no1/
デザイン:印刷の余白Lab.野口
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<仕様>
用紙:気包紙C <ライトラフ> L判Y目 295kg(加工範囲:B4)
加工1:箔1C(特色箔:シルキーピンク)
加工2:空押し
加工3:型抜き+ミシン+筋押し
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株式会社竹尾から今年発売された「気包紙」と、村田金箔株式会社の特色箔から「シルキーピンク」の箔を使用して、トライアル制作をしてみました。
今回のトライアルのポイントであり、最も難しい部分は「見当合わせ」です。
まずは簡単に制作物の解説を。
下の写真のパーツが、1枚のB4のシートから切り出せるようになっています。

もともと、今回のトライアルは「気包紙で組み立てられるもの(名刺ケース)をつくろう」という案からはじまったもので、メインの箱にプラスしてB4シートにおさまるパーツを足していきました。
次に表面のグラフィックです。


「0」と「1」がマトリクス状に並んだ柄を、箔押しと空押しで表現しています。一枚のテキスタイルからパーツを切り出すように、シートの切り取る部分によって柄が変わるようなデザインにしてみました。
ここで、今回のトライアルの最難関点「見当合わせ」です。拡大してみましょう。

右側、水色の方眼が3mmマスです。「0」ひとつの直径が2mm。箔押し部分と空押しがコンマ数ミリでもずれると成立しないデザインなのですが、職人による怒濤の見当合わせ(目と手で位置を合わせていただいています)によって見事にぴったり。
腕の良さは仕事を通して存じ上げているのですが「いくら橋さん(箔押し職人:高橋さん)でも難しかろうフフフ……っていうかさすがに怒られるんじゃ……」と、ドキドキしながらデータをお送りしたのですが、まさか本当に合わせてくるとは。
ううん、おみそれしました……。
さらに、今回のデザインのもうひとつのポイントで、見当合わせをさらに難しくしている点があります。以下が入稿データのプレビューです。一番上が箔押し版、真ん中が抜き+ミシン+折り筋、一番下がすべての加工を重ねた指示用プレビューです。入稿データは実質、上と真ん中のふたつのみ。



箔押し版のデータはありますが、空押し版はありません。そこで一番下のプレビューをよく見ていただけると、オレンジ色の箔押し指定を180°回転させた形で、薄紫の空押しの指定を入れてあります。つまり、箔押しをしたあとに同じ版を(実際は紙を)上下ひっくり返して、空押しをして重ねるようにできているんですね。
底意地の悪いことに、端の印刷の余白Lab.のクレジット部分、「PRINT」の文字は箔押しと空押しがぴったり重なるようにできています。(このページの最初の写真で確認できます)
……という、鬼のようなアイデアを形にしてくれたコスモテックの皆さん、良い機会をありがとうございました(でもちょっと、してやられた感じ、悔しい……!)。
ちなみに村田金箔さんの特色箔、ある程度少量からでも使えるラインナップが今年に出まして、今回のシルキーピンクもその1色です。ただ、箔の裏面の糊のバリエーションが常備箔よりも少なく紙との相性が合わない場合があります。今回もその懸念をしていたのですが、気包紙C(コート)にはちゃんと定着してくれて一安心。特色箔については別の試作もありますので、近日中、別の機会に。
気包紙の方も、パッケージ用につくられただけあって強度も十分で反りにくく、設計時にカッティングプロッターで試作をしたのですが、刃がずばっと通ってくれて爽快でした。かんたんなつくりの名刺ケースですが、かなり丈夫にできていると思います。パッケージやペーパークラフトなど、これから使いどころを考えたい素材ですね。
「気包紙」竹尾:製品情報ページ