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紙:キャピタルラップ 四六判 86kg
印刷:ツヤ面4C/ザラ面1C
ボリューム:A5 16P冊子 1500部
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発行/ワタリウム美術館
編集/草野象(On Sundays)
撮影/鈴木敬人(On Sundays)
印刷/博文社
素材提案・デザイン/野口尚コ(NOGBo2X)

ワタリウム美術館の1・B1Fにあるミュージアムショップ「On Sundays」。1Fはこだわりの輸入雑貨・アートショップ。そしてB1Fは知る人ぞ知る、良質なフォトグラフィや現代アートの洋書が手に入る都内有数の独立系書店です。
そのOn Sundaysで定期的に出しているニュースレター、2008年秋のデザイン〜印刷までを担当させていただきました。

今までは8P冊子や、ペラものを折り畳んだ作りで出されていたニュースレター。この号はあまり例のないA5の16P冊子で、洋書の新刊案内に力を入れ「読み応えのある」号にしたいとのことでした。

しかし始めにコスト面で難関が。いくら16P冊子にするとはいえ、配布物にいつも以上にコストをかけるわけにも……。かつ、今回の目玉はOn Sundaysオリジナルの2009年ダイアリー。このページはカラーにしたい!とのこと。

コストは少々厳しい……ですがせっかくのミュージアムショップのニュースレター、面白くない印刷はしたくない。ということでまず紙を選んでいただく際に、よくあるマットコートや上質紙に加え、片面ツヤ・片面ザラザラの包装紙「キャピタルラップ」を混ぜてご提案。表裏差の面白さから、このキャピタルラップを使用することに決まりました。

さらに印刷する際は、基本的に何ページもを一面に並べ(面付け)て印刷し、折り畳んで製本します。A5の16Pであれば、表裏8Pずつを一枚の紙に印刷することになります。そのため、面付けした表面をカラー、裏をモノクロにすることで、一度の印刷でカラーページ8Pとモノクロページ8Pが交互にある冊子をつくるご提案をしました。

このとき生きてくるのが先述のキャピタルラップ。ツヤ面にカラー、ザラ面にモノクロを刷ることで質感の違いが強調されて、面白い効果が生まれています。1Cページを安く見せない「あえてモノクロ」感が出せたのでは……。
ただ、質感の面白いキャピタルラップにも欠点があります。包装紙のため印刷適正は低く「キレイな色再現は難しい」のが一点。そして、一般の印刷用紙よりも「透けやすい」点。そのため、真っ黒のベタなどはなるだけ避けつつそこそこ厚みもあるものを使用し、データ上の彩度を高めにして制作しています。

デザイン面では、情報量が多くレイアウトで遊んでしまうと読みづらくなりそうだったため、しっかり「読んだ満足感」が出るよう文字での演出を図っています。欣喜堂の明朝体「金陵」に活字書体の和文を合わせて、オールド感を出しつつ古臭くない、軽快だけどじっくり読めるフォントを合成してみました。
草野さんのキレの良い文章を生かすお手伝いが出来ていれば幸いです。

この制作では、高級感を出すばかりではなく「ローコストで面白い印刷物を作る」ことをひたすら考え、鍛えていただいた気がします。妥協せず、お互いのこだわりをぶつけ合えたのも楽しい仕事でした(そのぶん大変でしたけど 笑)。
お声がけくださったOn Sundaysのみなさま、納期まで時間がないなか迅速に対応くださった博文社さま、ありがとうございました!